「記憶の干渉」
一つひとつの記憶は、お互いに関与せず完全に独立しているのではありません。むしろ関連し合い、影響し合っています。あるときはお互いを排除したり、またあるときに、お互いを結びつけて、高めあったりしているのです。
だから間違った覚え方、たとえば不用意に大量の知識を詰め込むと、記憶が消えてしまったり、ときには記憶が混乱し曖昧になったりして、勘違いなどを起こす原因になります。
先の忘却曲線の実験にて、10個の単語を覚えて1時間後、そこで新たに、単語を10個覚えて、20個をテストした実験があります。結果は、4時間後には5→2個、24時間後の3→1個、と追加で記憶すると、覚えが悪くなっています。テクニックを使わない丸暗記であれば、一度に覚えられる量には、限界があるようです。
流暢性の幻想と関連付けると、いつもより努力して覚えたつもりが、翌日にはいつもより忘れている、そして忘れていることに気付かない、という状況も考えられます。
暗譜については、繰り返しのメロディに違うコードが付く、など紛らわしい箇所で、記憶が曖昧になる傾向を感じます。混乱しやすい箇所を整理して、無理のない範囲で記憶するのが、近道なのかもです。
テクニックを使わない丸暗記であれば、と書きましたが、次はテクニックを使った暗記、または忘却曲線の傾きを、緩やかにする方法についてまとめてみます。
2/5
ピアノレッスン30分と『パストラル』の練習50分の80分でした。レッスンでは左手のリズムの弾き方について指摘がありました。スタッカート気味にならず、レガートになりすぎずの中間点を把握できるように意識していきます。リズムは6/8で∞を描くようなイメージで練習します。中間点の左手、付点二分音符を途中で離さないようにします。
BPMは45~50で練習中です。
ジャグリングは20分。4ボール連続20回、オーバーショルダー連続14回でした。ボールを強く握らない方が安定しそうです。
「流暢性の幻想」
本で読んだ知識を暗譜に応用してみます。とはいえ、一気に書ける程にまとまっていませんので、知識の整理をかねながら、小出しに書いていこうと思います。
流暢性についてです。
流暢性とは情報を適切に素早く処理し出力する能力のことである。事実や公式や要旨がその場ですぐに思い出せると、翌日や翌々日になっても思い出せると信じてしまうのだ。人は忘れるという事実を忘れてしまうのだ。
同じ内容の勉強を2回するとき、勉強する間隔をあけると2回目の勉強が大変になるとわかっているので、間隔をあけるのは非生産的だと考えてしまう。だが事実はその反対だ。たとえつらいと感じても、間隔をあけたときのほうが多くを学ぶ。流暢性が判断を惑わせるのだ。
暗譜したばかりの自分を信用するリスクは高い、と捉えられます。現状を知るためには、時間をおいて自己テストを行うほうが望ましそうです。
エビングハウスの忘却曲線と呼ばれるグラフがあります。無意味な3文字の単語を語呂合わせなどを使わず10個丸暗記して、テストまで復習は絶対せず、どのくらい長く覚えていられるかという忘却の実験です。忘れる割合は時間に比例しないようです。平均的に覚えている数は4時間後に5個、24時間後に3個、48時間後に2個程度となっています。
忘れるという事実を忘れない事で、より慎重な暗譜ができるのではないか、と思います。次に忘却曲線に変化を与える学習法についてまとめてみます。
2/3~4
22/3
爪の切りすぎで2の指を痛めてしまいました。半年前にもやってしまった記憶があります。暗譜と左手中心に30分でした。
『習熟への情熱』という本で利き手の右を骨折した筆者が、左手のみで練習をして、逆に今までにない動きに新化した、という話をふと思い出しました。凄すぎて極端な例にしても、ネガティブな状況でも出来ることがある。その視点は片隅においておきたいと思います。
ジャグリングは20分です。ミルズメスとオーバーショルダー連続14回でした。
2/4
指が原因で通常通りでは弾けないこともあり、レッスンは暗譜についての話になりました。他、暗譜を絡めた左手のみの練習で60分です。
ジャグリング40分です。オーバーショルダー連続10回、バークスバラージ、スローで観察、4ボールの練習をしました。
2/1~2
2/1
100分です。『アラベスク』と『パストラル』を中心に練習しました。レッスンでは後半部分のクレッシェントの指摘がありました。『パストラル』の不明点を聞きましたので次回の練習にいかしていきます。MIDIでイメージとの違いを確認しました。暗譜に向けての行動を開始していきます。まずは暗譜の知識を数回に分けてまとめてみようと思います。
ジャグリング50分でした。オーバーショルダー連続20回を達成しました。ボールの持ち方と準備が成功率に影響していそうです。バークスバラージ出来そうで出来ない感じで、動画確認しながらの練習です。
2/2
ピアノ70分でした。楽譜なしでどこまで弾けるかを確認しました。少し考えると出てきましたが、少し考えるという状態に意識を消費しているように思いました。曖昧に記憶している事が原因で、暗譜の精度をあげれば他の事に意識を向けれるのかもです。
アラベスク95~110の範囲でした。
ジャグリング30分です。バークスバラージの動画をスロー再生で確認しています。