練習記録

ピアノ練習と読書のメモです。

「記憶の干渉」

一つひとつの記憶は、お互いに関与せず完全に独立しているのではありません。むしろ関連し合い、影響し合っています。あるときはお互いを排除したり、またあるときに、お互いを結びつけて、高めあったりしているのです。

だから間違った覚え方、たとえば不用意に大量の知識を詰め込むと、記憶が消えてしまったり、ときには記憶が混乱し曖昧になったりして、勘違いなどを起こす原因になります。

先の忘却曲線の実験にて、10個の単語を覚えて1時間後、そこで新たに、単語を10個覚えて、20個をテストした実験があります。結果は、4時間後には5→2個、24時間後の3→1個、と追加で記憶すると、覚えが悪くなっています。テクニックを使わない丸暗記であれば、一度に覚えられる量には、限界があるようです。

流暢性の幻想と関連付けると、いつもより努力して覚えたつもりが、翌日にはいつもより忘れている、そして忘れていることに気付かない、という状況も考えられます。

暗譜については、繰り返しのメロディに違うコードが付く、など紛らわしい箇所で、記憶が曖昧になる傾向を感じます。混乱しやすい箇所を整理して、無理のない範囲で記憶するのが、近道なのかもです。

テクニックを使わない丸暗記であれば、と書きましたが、次はテクニックを使った暗記、または忘却曲線の傾きを、緩やかにする方法についてまとめてみます。